再建尼崎城の公開がいよいよ3/29に迫ってきました。ちょうど1年前にプラモ尼崎城プロジェクトを始めた頃には「イスカンダルに行って帰ってお釣りがくるぞ」という謎の応援(?)をいただいたのもなんだか懐かしいですね。お城のプロモーションも、本腰入ってきていますよ。
【参考】あまがさき観光局 https://kansai-tourism-amagasaki.jp/
さて、本題です。タイトルにある通り、現在プラモ尼崎城では、
①プラモの商品開発
②商品パッケージ(3種)の開発
という大きく2種類(実際は4種類)のものづくりに取り組んでいます。
①はクラウドファンディング等で、じつに219人のみなさんからご支援いただいたシャチホコ(鯱瓦)のプラモデルづくりです。こちらは工程ごとに尼崎市内の町工場に発注をかけていくものづくり。
そして②は、どちらかというと私たちにイニシアチブがあって取り組んでいるもので、その内訳は
A.プラモを入れる箱
B.塗装済み完成品&ケース
C.組み立て済み完成品用パッケージ
という3種類であります。
ぜんぶ書くと長くなるので、きょうは①のプラモの進捗状況についてお知らせします。
現在、尼崎市三反田にある甲斐製作所で部品と金型設計を進めていただいています。その前工程となる中野製作所では、「外形」を決めるための3Dモデリング作業をおこなっていました。
その時点ではシャチホコの中身はぎっしりと詰まった、まさに粘土細工のような状態でしたが、甲斐製作所での作業は、その「外形」をプラモの部品に(データ上で)分割し、部品を固定するためのピンと軸受けの穴を設け、個々の部品を均一な肉厚にして中空にする肉抜き加工を担っていただいています。
画像をご覧いただくと一目瞭然ですが、カラフルに色分けされた各部品に組み立て用のピンや軸受けが施され、プラモの部品らしくなってきているのがご覧いただけると思います。
部品設計の中でも、分割は金型設計と密接にリンクする部分です。現在取り組んでいるのは、2枚目の画像にある背面(実際は腹部)のジャバラの分割。金型は部品の分割線に対して垂直方向にしか引き抜くことができないため、引き抜く際に引っかかってしまうような部分で部品を分割しなくてはなりません。
このジャバラ部分は、胴体下部のヒレの裏側にあるため、一体的に成形することができません。金型への負荷が少ない設計を重んじるなら表面のウロコをぶった切るように分割線が出ますが、組み立てやすさと無塗装での見ばえを重視すると、ジャバラとウロコの境界で分割をおこなう必要があります。これは分割線が複雑な曲線になり、なかなか難易度の高い作業のようです。
金型のストレス軽減か。それとも組み立てやすさ&無塗装での見栄えか。いささか欲張りな話ではありますが、両方欲しいと思っているので、プロのみなさんとのせめぎあいが続いています。
<尼崎城開城まで、あと25日>
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