プラモ尼崎城活動報告です。 11/2(金)よりいよいよクラウドファウンドも開始です。
ここで、久しぶりにコーヒーブレイクタイムを。
それでは早速ですが、皆さん、プラスチック素材に対してどんなイメージをお持ちでしょうか?一般的に、
「軽い」 「割れない」 「錆びない(劣化しない)」
こんなところではないでしょうか? ここから、今日はちょっとだけ専門用語を。
「耐候性」 耐候性 【たいこうせい】はプラスティックや塗料等の高分子材料が、屋外や照明器具で使用された場合に日光や照明光の紫外線等で変形、変色、劣化等の変質を起こしにくい性質である。
はい、退屈なのでここまでにします。
それでは、今日の本題です。 耐候性について。
プラスチック成形品、現在、見かけるもので何種類ぐらいあるのか私でも検討がつきません。
それぐらい多いという意味ですが、よく目にするものではバケツやキッチングッズの数々。また、照明器具も大昔はガラス製品も使用されていましたが、落下して割れると危険なので早々とプラスチックに置き換えられました。自動車業界も似たような事情で、以前よりプラスチック化がさらに進んでいます。
このように、あらゆる分野において相当浸透しているプラスチック製品ですが、どんな製品でも作りたては ピカピカで、強度も、その素材固有の性能は保持されています。そして、そこから長い年月が経ち、鉄が錆びて朽ちていくように、木材が風化して朽ちていくように、プラスチック素材も劣化して初期性能を保持しなくなります。
そこで、プラスチック素材の使用年数(どれだけの期間使うことができるか)を決めるのに耐候性という性能が 重要になってきます。
プラスチック素材はその用途によって多数の種類があり、目安として汎用で安価、加工も容易、そしてリサイクルも容易なものは耐候性も低く、長年の使用する用途には不向きです。
このように、使用目的によって細分化されて使用年数も、まちまちなプラスチック素材の種類ですが、その中で一番、長期間の使用に耐えられる種類に「塩化ビニル」というプラスチック素材があります。
塩化ビニルは製品化されてずいぶん経ち、値段も安価で有益な素材です。しかし、使用後のリサイクルや焼却処分が困難で一長一短な性質を持ちます。一般的に普段の生活で見かける 塩化ビニル製品は水道管、雨樋、そして家電品電線等の被覆材です。
これらを例にあげれば、いかに長期間の使用に耐えられなければならない製品に塩化ビニルが採用されて いるか、少しは想像がつくでしょう。
そしてもうひとつ、塩化ビニルで作られているおなじみの工業製品にアナログレコードがあります。プラスチック素材を扱う業界に従事する私の個人的な感想ですが、塩化ビニルの原盤にカッティングマシンで彫られたレコード溝が4,50年経った今でも きちんと原形を留めて音を再現するって、すごいことだと思うんです。
もちろん、レコード盤の溝は外力によって簡単に傷つきます。でも、きちんと保存すれば長期間保存が可能なアナログレコード。これは塩化ビニルという耐候性に優れた素材が使われているからであって、今回は塩化ビニルを例に挙げて、縁の下の力持ち的なプラスチック素材のことを紹介させていただきました。(宮)
<尼崎城開城まで、155日>
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