金型に溶けた樹脂を流し込んで製造するようすを見学するため、尼崎市潮江にある山八化成工業所を訪ねました。宮本さんが経営されています。
全長5〜6メートルはあろうかという成形機がずらりと並ぶようすは壮観そのもの。「カチャリ、カチャリ」と一定のリズムを刻むように動く様子も魅力的です。
射出成型を説明するために、宮本さんは機械を停止させて内側を見せてくれました。材料は米粒くらいの大きさのペレット状になっていて、それを機械の中で溶かし、螺旋状の棒を回転させて金型へ注入。型の隅々まで樹脂が行き渡ったタイミングで、それまで密着していた型が前後にスライドし、機械のアームが製品をつかんでカゴの中へ。この一連の動きで10〜15秒くらいでしょうか。機械は延々働けるので、個数さえ指定すれば数時間から数日かけて大量生産できるということなんですね。
宮本さんの扱う金型の製造コストは100〜200万円。普通のお城のプラモデルを作るのに10型くらい必要なことを考えると、先日受け取った見積書は「至って妥当」(宮本さん)。ただ、細かい部品が多く精度が求められるプラモデルの品質管理については宮本さんでも知らないし、知りたいということで、これは一度プラモデルメーカーを訪ねてあれこれ聞いてみようということになりました。(綱)
〈尼崎城開城まで、あと387日〉
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